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タオルの綿からタオルまでの工程

投稿日時:2018/11/22(木) 15:15rss

こんにちは。【タオルはまかせたろ.com】タオルソムリエの寺田です。

タオルはとてつもなく多数の工程を踏まえて完成する。
どれだけの人と時間を要しているかを理解するのはなかなか難しい。
生活に欠かせないタオルを如何にして消費者のところへ届いているかを
お伝えする意味で工場に協力をいただいた。

相当な工程のため簡単な説明ではあるが写真を添えることで理解していただけると
思っている。

綿はほぼ海外から輸入され開俵された原綿は空気を含ませるために工場でしばらく寝かしておく。


1俵(230kg)を30俵を混打綿機に入れて綿を混ぜ合わせる。
いわゆるウイスキーで言うブレンダーの仕事である。
混綿することで同じ品質に保つことが要される。


約12時間かかり混打された綿糸はスライバー工程へ移り細いロープ状に仕上がっていく。
綿繊維のムラをなくす重要な工程でもある。



スライバーに仕上げたドラム缶( cans(ケンス))の容器を移動させて今度は粗紡工程へ移る。



粗紡機に掛けられた糸は粗糸として大きめのボビンに巻き上がられていく。


綺麗に巻き上がられた粗糸は紡績工程の中で技術がそれぞれに違う精紡工程へと移る。



タオルの撚り回転や番手や双糸・単糸というのはこの段階で決定される。


巻き上げられた管糸をチーズと言い染色にしたり生糸のまま使用するなどここで
工程が分かれて糸自身の使い道が決まっていく。



途中でコーマ糸にするためにコーマ糸専用機にかけられる工程の糸もある。


写真のようなローラーを回すことで強度のある糸に仕上げるのである。


糸加工にはさまざまであるがここでは染色、または糊付や乾燥まで仕上げる工程を紹介したい。



タオルの製作ロットによって染色釜の大きさも高さも違う。


手前が染色前のきなりの生糸で奥が染色を終えた染め糸となる。


ロットの少ない糸の場合は染色と糊抜きと乾燥は分けて行うこともあるが
小ロットであると価格が割高になるのはそのためでもある。



製織されていくタオルの前に大事な工程を整経という。


たくさんのチーズがクレールとよばれる台座に設置されている。


デザインとなるデータをもとに糸を通しタイコに巻いていく。


テンションを調整しながら巻いていくのは技術を要する作業である。



タイコに巻かれた糸は次に上糸と下糸に分けてビームに巻き返される。


上記写真クレーンで各織機に掛けられていく。



糸によっては先に糊抜き工程をする場合もある。これをサイジングという。


製織現場に戻る。タオルはジャガードという織機で織り上げていく。


織り上げていく生地はこのようにまた筒状の棒に巻かれていく。


タオルの色を付けた写真で解りやすく説明する。
織り上がり巻かれているタオルが手間に完成しているが
上の部分は上糸が織機にかかっているのが見ていただけるであろう。
ちなみにこちら側は織機の表にあたる。


織機の裏から上糸を見た写真である。


ヨコ糸を入れながら織り上げることでこのような模様のタオルが織り上がっていく。


ヨコ糸とは手間左にチーズのまま刺さっているのがヨコ糸である。


織り上がったタオルを縦に切っていく作業をするかしないかによって加工方法は変わっていく。


この加工はタオルのサイズに先に裁断していく工程である。


ローラー状のカッターのような刃でミミと呼ばれる縦部を裁断する。



洗いの工程でも糊付や染めや乾燥はロットやピース(1枚もの)や連続反物の違いなどにより
加工する釜が変わっている。


タオルが痛まないように細心の加工を行うために大量の水を使用することはご理解いただきたい。

上記の加工までで製錬漂白されたタオルは
プリントされるもの縫製されていく商品に分かれていく。


途中でプリント加工を要する場合はプリント工場でプリント代に設置されて
オリジナルプリントを施す。


ほとんどの場合は1枚切りされたピースタオルを赤外線の幅に職人があわせて
台座に設置する。


プリントされる色数ごとにレーンの色を分けて色ごとにプリントしていく。


完成したプリントタオルはそのまま乾燥機にかけて乾かしていく。


連続生地でプリントしたタオルはそのまま洗いと乾燥を一緒に行う場合もある。


この工程は染料プリントにはあるが顔料プリントには行わない。


製織・プリント加工を終えたタオルは縫製工場へ進む。



タオルの短い辺を通常ヘムといいそこにネームをミシンで縫い付ける。



縦切りされたミミの部分は専用耳巻きミシンで縫製されていく。


それぞれの縫い子さんが一生懸命に膨大な数量の縫製をこなしてくださる。


一部自動ヘム機を使用することもあるがタオル特有のヘムの幅が違ったりネームのサイズや
質が違うなど人的な仕事である部分が多く残されているのが課題でもある。



縫製が終わると次は検品加工の工程に移る。



ここでは最終デザインの汚れや糸飛びや縫製ミスなどを見分けて
シールや袋入れなどの加工を受ける。









あらゆる加工を終えてお客様のもとへ流通しているタオルとなる。


もちろんたくさんの水を使用するため工場排水へのチェックは厳しく品質検査を絶えず行い
安全に留意しながら衛生的なタオルへ仕上げているのはいうまでもない。

タオル1枚が完成するという作業は思った以上に大変なことだと理解していただけたのではないか。

自らがタオル屋さんの道を選んだのはこのすべての工程を知ったことで
この上ないタオル愛が人を通じて感じたからである。

タオルは自らを犠牲にして人や商品を綺麗に快適にそして優しく包んでくれる。

そんなタオルであるのはこの人々の多数の愛をもって誕生しているかだと
私は思っている。

 


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